モンテーニュの『エセー』をめぐる冒険
ぼくは現在、図書館で借りてきた関根秀雄訳の『随想録』(エセー)三巻を読破しようともくろんでいる。しかし、一文、一文が名言で引用がラテン文学が主なので辟易してしまう。そこで助っ人として羅針盤として保刈瑞穂先生がお書きになった『モンテーニュの書斎『エセー』を読む』を再読している。モンテーニュは政治家・市長・裁判に携わる仕事に就いてそしてある日突然、ひきこもりになって『随想録』(エセー)を書くことに没頭した。私とはなにか?と言う問いが深堀りし過ぎて人間とはなにか?というモラリスト的問いに発展していく。旅にでたり、鬱で苦しんだり。波乱万丈な生涯が肩の力を抜いたエッセー形式で書かれている。人生に迷った時の処方箋になるはずだ。
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ドストエフスキーの『作家の日記』上を読んで。
ドストエフスキーは優れた小説家でもあり、またジャーナリストでもある。この『作家の日記』はジャーナリストであるドストエフスキーの面をみせつけている。社会問題を鋭くえぐり、雑誌や新聞に投稿しまくっているありさまは現代の社会派ブロガーだと思わせられる。ぼくはYouTubeで拙い『カラマーゾフの兄弟』の解説動画をアップしたが、より深堀りしていくためにドストエフスキーの評論集『作家の日記』を精読することにした。そしてミハイル・バフチンの『ドストエフスキーの創作の問題』を深堀りしながら精読することにした。ミハイル・バフチンは言語学を学んだうえで文藝評論の「バフチン・サークル」を旗揚げし、トルストイやドストエフスキーの作品の分析をこころみている。『ドストエフスキーの創作の問題』は『ドストエフスキーの詩学』とはことなり、荒削りな評論・分析となっているが、気迫が伝わってくる作品である。京都の学生時代、ミハイル・バフチン全著作第1巻[行為の哲学によせて][美的活動による作者と主人公]を買った。今読みかえしてみると言語学をまなんだバフチンの縦横無尽なテクスト分析が冴えわたっている。ドストエフスキーに関心がある方はコメントや意見感想をいただけるとさいわいです。
恋愛哲学者モーツァルト
最近、モーツァルトのオペラを聴くことがマイブームになっている。特に『フィガロの結婚』と『ドン・ジョヴァンニ』をよく聴くようにしている。村上春樹の『騎士団長殺し』のなかで『ドン・ジョヴァンニ』の騎士団長が重要な役わりをはたしている。オペラやクラシックは市立図書館で借りてきている。我が町の図書館はクラシック音楽が充実しており、圧倒される量をほこっている。
オペラは日本の伝統芸能である能楽と歌舞伎と似たところがありぼくは能楽にわかファンなのだが、オペラは聴いているとオペラのストーリーがじわりじわりとわかってくる。映画についで総合芸術だと思っている。『フィガロの結婚』は今日、図書館でDVDとCDをかりた。3時間もかかるのでじっくり味わって聴いていきたい。リブレットはイタリア語で閉口してしまったが、あらすじだけでも頭にいれておきたい。『フィガロの結婚』は指揮者がカール・ベームとなっておりいぶし銀の音を奏でている。『ドン・ジョヴァンニ』は新進気鋭の指揮者テオドール・クルレンティスで音が速く走っている。それでいて音の粒のひとつひとつが輝きはなっている。
オペラをCDで聴く前にDVDで鑑賞することをおすすめする。モーツァルトはイタリア語でオペラ『フィガロの結婚』と『ドン・ジョヴァンニ』を書いているので情景がうかびにくい。それから、キャラが立っているので混乱はあまりないと思うが、登場人物が多いので映像で観て把握したほうがいい。
デイケアにて
今日はデイケアに1日行くことができた。デイケアでは午前中「趣味の部屋」というプログラムがあり、家から持ち込んできたものを集中して作業療法として行っていったり、デイケア室にある本や将棋・オセロなどのボードゲームに打ち込んだりと思い思いの活動を行う。ぼくはベテラン看護師さんとオセロをやりながら、母の仕事での悩みを聴いたことやブック・オフでナイチンゲールが書いた‘本『看護覚え書』を読んでみたことなどを話しながらオセロを行なった。『看護覚え書』は看護師であれば誰しも持っている本だと教えて下さった。
デイケアのスタッフは看護師・作業療法士・心理士にわかれている。ぼくは「最近、子どもが可愛く見えて仕方がないんですよ」と看護師さんにいったら大いに共感してくださったので嬉しかった。
午後はコーラスの時間でコーラスの時間で昭和の歌謡曲「青い山脈」「若者たち」「恋の予感」「シクラメンのかおり」「白い珊瑚礁」「この木なんの木」や「茶摘み」を歌った。ぼくは声がバスなのでキーが高い歌に苦労したが、楽しかった。