ドストエフスキーの『作家の日記』上を読んで。

ドストエフスキーは優れた小説家でもあり、またジャーナリストでもある。この『作家の日記』はジャーナリストであるドストエフスキーの面をみせつけている。社会問題を鋭くえぐり、雑誌や新聞に投稿しまくっているありさまは現代の社会派ブロガーだと思わせられる。ぼくはYouTubeで拙い『カラマーゾフの兄弟』の解説動画をアップしたが、より深堀りしていくためにドストエフスキーの評論集『作家の日記』を精読することにした。そしてミハイル・バフチンの『ドストエフスキーの創作の問題』を深堀りしながら精読することにした。ミハイル・バフチン言語学を学んだうえで文藝評論の「バフチン・サークル」を旗揚げし、トルストイドストエフスキーの作品の分析をこころみている。『ドストエフスキーの創作の問題』は『ドストエフスキー詩学』とはことなり、荒削りな評論・分析となっているが、気迫が伝わってくる作品である。京都の学生時代、ミハイル・バフチン全著作第1巻[行為の哲学によせて][美的活動による作者と主人公]を買った。今読みかえしてみると言語学をまなんだバフチンの縦横無尽なテクスト分析が冴えわたっている。ドストエフスキーに関心がある方はコメントや意見感想をいただけるとさいわいです。