エセー6

妹がイタリアへ旅行へいった。バチカン市国から絵葉書が数日後家に届いた。私は妹に触発されてイタリア文学やラテン文学に関心を持つようになった。ダン・ブラウンが著した『インフェルノ』の映画を観て、ダンテの神曲の<地獄篇>を読んでみたり、ダンテが触発されたウェルギリウスの『アエネーイス』を県立図書館から借りて読んでいる。そして、ウディ・アレン監督の『ローマでアモーレ』を笑いながら観ている。イタリアへ私は行きたくなってきた。キケロの『弁論家について』はローマ帝政期の〝弁論事情〟をキケロがせきららにつづっている。その筆致は黄金がほとばしる如くであるが、プラトンの『ゴルギアス』に通じるものがある。『古典ギリシア語文典』を時には声に出し、時には筆写し、たたきこんでいる。恩師の朴一功先生には「ローマナイズもできないのか!」と叱責の言葉をいただいたことがあったが、『古典ギリシア語文典』は、古代、プラトンソクラテスが話していたアッティカ方言のギリシア語文法になっている。朴一功先生は「古典ギリシア語ができるようになると君の魂はぐんぐんひきあがる」とか「古典ギリシア語の文法を学べば行動に抑制が生まれる」と仰っていた。筆写はとりあえず、アルファベットをまとめることができたが、発音のじつに細かいルールは音読してたたきこんでいる。東京の銀座にある教文館書店にプラトンアリストテレスの原書が売られているので古典ギリシア語を古川晴風先生の『ギリシア語辞典』を引きながら短文を訳すことができるレベルになったら、『ソクラテスの弁明』や『パイドロス』などの原書にアタックしていきたい。ラテン文学は『アエネーイス』に挑戦している。ラテン語は古典ギリシア語とシンクロしているので少しずつ学んでいきたい。